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【3日目】 空を飛び回った際に聞こえた人間種らの会話から、いくつか判明した事がある。
一つに、群れは一組で三体を上限に構成するのが効率的だという事。 そしてもう一つに、いつになくここにいる人間種らが好戦的だという事。 いや、正確には人間種だけではなく我ら野生の同胞や上位存在も含まれるが…… まあ何であろうと同じ事だ。
この一帯で一番高い樹木の上に降り、周囲を見渡す。 良い人(?)材が近くにいれば良いのだが、そう簡単に見付かるか否か。
……鉄の塊を着込み人間種がよく携えている武器に似た物を持ち、騒々しく駆け回るペンギンが1。 ……けたたましく雄叫びを上げ、脚爪を以て人間種へ戦意を露にしているニワトリが1。
接触を図ってみるか。
数刻の後、鳥類のナカマを2、得る事に成功。 人間種との衝突には間に合ったようだ。
よし、では往くぞ。
弱肉強食。 それだけだ、それが自然の掟、この領域の掟。 多少力が抜ける感覚があったが、 その後に偽妖精どもを散らせると、ほんの少し力が戻る感覚もあった。
つまり、勝てば活力を得る、負ければ失う。 そして失い尽くせば、真の負けなのだろう。
だが、果たして。
この領域で生き残る事が出来た者が勝者か、 この領域から去る事が出来た者が勝者か。
愚問か。 今やれる事をやり尽くすしかあるまい。